最高のカスタマー体験: 凄いアイディアが湧き出るチームの法則

先の投稿「最高のカスタマー体験:最短で信頼を獲得する方法」は自分1人で出来る方法が中心でした。今回は第二弾として、超イケてるアイディアが沸き上がってしまう ”チーム” に関する記事をご紹介します。

 

ポイントは多様性。チームの多様性をどう高め、どう活用すると、どんな良いことがあるかという話です。

 

前回同様とてもベーシックな内容ですが、多様性を実行に移すのは想像以上に難しいことです。一年の方針を考えるこのタイミングにぜひお楽しみください。

 

注:Strikedeck社の許可を頂き原文の和訳を紹介します。


 

”まるっきり異なる視点”をもつ

2012年、私は大いなる期待を抱き、映画『人生はノー・リターン 〜僕とオカン、涙の3000マイル〜』を観るため長い列に並びました。セス・ローゲンとバーバラ・ストライサンドという2大俳優への好き嫌いは別にして、私はこの家族ロードトリップ(注:車でのドライブ旅行)で繰り広げられる悩ましい瞬間1つ1つを楽しみました。

 

しかも全く予想外なことに、この映画はビジネスへの大いなる教訓があったのです!

 

セス・ローゲン演じるアンディ・ブリュースターは有機化学者であり発明家であり、自身の開発した環境に優しい洗浄液「ScioClean」を全国的に大々的に売り出すべく奮闘します。この商品は売れる要素、即ち「幅広い用途」、「使いやすさ」、「安全性」、「効果の高さ」等々すべて備わっているのに、売り込みは何度も失敗に終わります。

 

そこに登場するのがバーバラ・ストライサンド演じる母親です。彼女は自分自身のアイディアを引っさげて割り込んできます。

 

ビジネスも科学も共に経験が無く、ただ息子の役に立ちたいだけの母親を、アンディは面倒に思い距離を置きます。しかしある日、やぶれかぶれになった彼は彼女の案を受け入れ、なんとTVのホームショッピング番組の生放送中にScioCleanを自ら飲んで見せたのです! ペットにも子どもにも安全な商品であることを証明するめに!

 

この戦略が功を奏し、消費者や大手流通各社の関心を一手に集めたアンディは一躍有名人になりました。

 

彼の商品は最初から優れていて人々が求めるものでした。しかし説得力を上げ利用者から認められるには、”まるっきり異なる視点” に基づく斬新な案が更に必要だったのです。そして助けは思わぬ所からやってきました!

 

教訓:アンディが学んだように、カスタマー体験を検討するメンバーは幅広く集めましょう。

 

メンバーの多様性が高いほど斬新なアイディアが生まれ、新しい切り口やより良い解決策が沸き出ます。それも超短時間で!

 

日々のイノベーション

より良いカスタマー体験を提供する競争は日々激しくなり、デリバリーへの要求水準は益々上がり続けるため、今や各ブランドは差別化するのが必須です。

 

そんな競争環境の中で、「日々のイノベーション」は成功に至る確実な手段です。継続的に新しいアイディアを生み出しつつ日々の課題に対処すれば、画期的で最先端のテクノロジーやプロダクト・サービスと同じだけのインパクトを生み出すことができるのです。

 

TELUS社の重要な価値観の1つは「私たちは革新する勇気がある」です。TELUSイノベーションプログラム(TIP)は、日々の課題に取り組む者達がチームを作ったり組織内で革新を推し進める機会を模索する場を提供するコミュニティです。

 

チームメンバー全員が豊かな発想力と戦略的な思考力をもち、大局的に物を見ることで、起業家的な考え方が誘発され、それが斬新な問題解決に結びつき、最終的にカスタマーに貢献する形で還元されます。

 

部門横断チーム

相当昔ですが、光栄なことに私は「TELUS Partner Solutions」チームと一緒に仕事をする機会に恵まれました。いわゆる ”ホールセール” のプロダクト・サービスを提供するチームです。

 

私はこのエネルギーに満ちあふれるチームと働いた1分1秒すべてを楽しみました。中でも大変印象深かったのは、カスタマーフィードバックをレビューしたり対策を考える時の部門横断アプローチでした。

 

彼らのカスタマー体験チームには馴染みの主要部署からメンバーが集まっていました:営業、マーケティング、コールセンター等です。

 

印象深かったのは、それだけでなかったことです。契約管理、法務、人事、財務をはじめとする他部門のメンバーも参加していたのです!

 

社外からも、例えばカスタマーインサイトパートナー(ここで強調すべきは、この人たちが単なる取引ベンダーでなく、成功のための真のパートナーとして扱われていた事です!)を招き、カスタマー体験に関わる外部の視点も大いに活用していたのです。

 

このチームと一緒に働いた経験のポイントは以下4点です:

 

  • 1. 包括的:大小関係なくチーム内のあらゆるグループから意見を求める

 

  • 2. オープン:新しいアイディアを聞いた時の反応は必ず「それ凄い!もっと聞かせて!」

 

  • 3. ヒエラルキーが無い:ポジションは一切関係なくチーム内全員に意見が期待され歓迎される

 

  • 4. 超協力的:メンバーは自分の”公式”専門分野以外の課題や機会へのアイディア共有が奨励され、解決策は通常アイディアを2つ以上組み合わせた中から生まれる

 

今ではそれが「かっこいいこと」なのは自明ですが、明らかにそう認められる前から、彼らは既に「思考の多様性」推進派だったのです。

 

そしてその結果は? 想像を絶するほど素晴らしいものでした!!

 

・彼らは、カスタマー体験に関わるより難しい課題を他のグループよりも早く解決しました

 

・彼らは、TELUS社におけるカスタマー体験に関し最高のカスタマー評価を受けました

 

・彼らは、競合他社より常に先んじたプロダクト・サービスを展開しました

 

彼らのカスタマー体験に対する評価指標(KPI) は 100点満点中 80点台でした!

 

カスタマー体験を考えるこのアプローチを、私たちは他の事業にも転用しました。結果? なんと他の事業でも改善効果が現れたのです! カスタマー体験の評価指標はたった1年で100点満点中 10~20点も飛躍的に向上しました。そこで我々はこのやり方を継続することにしました。

 

多様性は新しいアイディアの生みの親

私がこれまで聞いた中で最高のアドバイスは「新しいアイディアをひらめいたり良い解決策を考え付きたければ普段衝突する相手に意見を求めよ」です。そういう相手は自分と全く異なるアイディアを持っており、それが何より早く物事を前に進めてくれるのです!

 

では、カスタマー体験検討チームの多様性を上げるには一体どうしたらよいでしょう?

 

答えは、一緒に働く人を探す時に常に以下の点において多様性が増す状態を目指すことです。

 

  • ・考え方のスタイル : 分析的、感情的、危機管理計画派、型破り発想派、投資リターン考察派、懐疑論者

 

  • ・世代 : 沈黙の世代、ベビーブーム世代、ジェネレーションX、ミレニアル世代、ジェネレーションZ

 

  • ・キャリアのステージ : インターン、新卒、5年選手、10年選手、中堅、退職間近、退職

 

  • ・視点 : あなたと同じ会社や同じ分野の外にいる人を探しましょう。他産業で働いている同僚、家族、近所の方や友人は、あなたに見えないものが見えたり、古びて使い物にならない思い込みに対し疑問を呈してくれます。

 

 

自分1人で仕事をすることが多い人はどうしたらよいでしょう?

 

答えは、次のことを心掛けて日々改革の精神を養うことです。

 

  • ・自分を批判する精神を持つ – 自分のアイディアに対する反対意見を書き出してみましょう

 

  • ・自分のアイディアを他人に披露する – 自分の所属するグループ外の人とのコーヒー又はランチミーティングを設定しましょう。そこで自分のアイディアに対する長所・短所を聞きだしましょう

 

  • ・逆転の発想をする – あなたの仮説の逆が実は正だったら? こうして生まれた凄いアイディアが「ディネ・アン・ブラン(真っ白なディナー)」です。もし食事が出ない豪華ディナーイベントがアリだとしたら?「ディネ・アン・ブラン(マンハッタンで最も豪華な年1度のディナーイベント)」は伝統的ディナーの概念を覆すとっぴな発想に根ざしました。

 

排他的になるのが一番いけません。カスタマー体験を考えるメンバーは、ぜひ許容範囲を広げなるべく多様な人材を集めてください。

 

アイディアをどんどん出して日々改革を推し進めましょう。手を抜いて楽する事なく、あらゆる部門や人々に働きかけ、あなたの活動のインパクトを増幅させ、あなたのカスタマー体験に対するビジョンを実現できるカルチャーを構築することが何より大切です。

 

(原文)

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